多項目同時PCR検査機器の導入

新しく多項目同時PCR検査機器を導入しました。

この検査機器は１５種類の呼吸器感染病原体を一度に診断できる装置です。１回の鼻咽頭拭い液で、１１種類のウィルスと４種類の細菌感染をPCR法により検出できます。測定時間は、約２０分で、とても優れものの機器です。検査にかかる費用は少し高くなり、３割負担の方で４５００円です。ちなみにコロナ・インフル抗原検査は２５００円です。

発熱や呼吸器症状の原因が不明で、適応のある患者さんを優先して検査を実施することになります。従来の抗原検査と適切に組み合わせながら、今後の当院での呼吸器感染症の診断精度の向上に役立てていきたいと考えています。

３月中旬に検査機器が入り、これまでの半月で、ヒトメタニューモウィルス4例、RSウィルス２例、季節性コロナウィルス２例、ライノウィルス１例、アデノウィルス１例が検出されています。同時に３種類のウィルスが検出された症例もありました。ウィルスが確定されることで治療方針を決定することができます。

どうぞ原因不明の発熱が続いたり、咳嗽発作が続く場合の原因検索にお役立てください。